
担当者:合戦図屏風というものは大将を顕彰するために描かれるのが一般的で、
画面には甲冑を着込んだ上級武士を中心に描かれるのですが、実際には軽装で
戦に参加した人も数多くいました。おそらくこの兵士はそういった人たちの一人として
描かれているのだと思います。
◇ ◇
戦国時代の合戦と言うといかめしい甲冑をまとった武士たちの姿を思い浮かべる方が多いと思う。
しかし、実際に参加している兵士の多くは身分の低さや貧しさゆえに、この男のように軽装での戦いを
強いられていたのだろう。事情を知ると、こんな時代に生まれなくて良かったと少しホッとした気持ちになった。
なお当記事の制作にご協力いただいた徳川美術館では現在、世界有数の漆コレクションと、
夏休みにぴったりの鬼や妖怪の展覧会を開催中。8月末までに来館した小中学生全員に妖怪ブックと
妖怪シールもプレゼントしているので、ぜひ訪れていただきたい。
長篠合戦図屏風江戸時代18-19世紀 徳川美術館蔵
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【写真】こちらが軽装すぎる謎の兵士。こんな格好で戦場を駆け抜けているとは…
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Originally posted 2020-09-06 14:53:01.