
要請を受けた佐上邦久理事長(60)は今月19日、現場を視察。住宅内の棚や台所の流し台にまで犬がおり、「まるで満員電車にいるようだった」と振り返る。佐上理事長は、一般家庭での多頭飼育崩壊としては最も多いケースの一つとみており、「もっと早い段階で手術さえしていれば、こうはならなかった」と残念がる。視察で把握しきれなかった犬もいて、今後数が増える可能性もあるという。
■全頭の不妊・去勢手術へ
どうぶつ基金は現状を踏まえて11月9日から、出雲保健所に獣医師らのチームの派遣を決定。同10日から、無償で全頭の不妊と去勢の手術を実施する。
県薬事衛生課の中村祥人・食品衛生グループリーダー(47)は「ペットは原則、飼い主の所有物。許可をもらえないと保護もできないのが現状で、今回の支援や手術は非常にありがたい。県も職員を派遣するなど、できる限り支援したい」と話している。
同基金によると、犬の不妊・去勢手術には1匹あたり約3万円が必要。さらに健康を保つための駆虫薬やワクチンは2万円程度かかるという。手術後は、地元ボランティアなどの協力を得て、引き取り手探しを行うという。寄付は同基金ホームページ(https://www.doubutukikin.or.jp/)で受け付けている。
10/29(木) 11:48 読売新聞オンライン
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